夢がもたらすメッセージを受け取って、人生を豊かに
生活環境や価値観は人それぞれまちまちですが、夢を見たことのない人はひとりもいません。
実際に起きた出来事
よく知っている人物
全く身に覚えのない事物
意外なストーリー
いつも似たようなパターンの物語だったり
起きた時にすぐに忘れてしまう夢
いつまでも心に残る夢
メッセージ性を感じさせる夢
さまざまな要素が不思議に混ざり合って、私たちは夢を見ます。
眠りの世界で、私たちは、まぎれもなく自分の夢なのに、時にまったく理解できないようなイメージや人物たちと出会います。
夢と心理学の関係
古今東西、人類は夢に魅了され、人生の導きや前触れとして意味を見出してきました。
宗教や占いの分野だけでなく、こころの科学である心理学の世界にも、夢に関する研究が存在します。
何らかの困りごとを抱えた方がセラピストのもとを訪れるとき、その方が見た一連の夢を手掛かりに心理療法を進めていく方法もあるのです。
スイスの心理学者カール・ユングは、普段の私たちの意識を大きく超える無意識の領域を心のモデルとして想定しました。現在のあり方や症状は、無意識を含めた心全体を反映したものであり、意識で捉えようとしても届かないところがある…。そこでユングが重んじたのは、私たちが夜に見る夢や、絵(自由画や曼陀羅)やヴィジョンといったイメージでした。
心理療法というと、何か特別な困り事を抱えた人が対象であるというイメージがありますが、心理学のメソッドには、ふだん健康に生活している人、元気に働いている人にも応用できる、セルフメンテナンスの知恵がふんだんに含まれています。
夢と向き合い味わうことは、自分自身を深く知るための大きな手掛かりとなる可能性があります
夢を書き留めて、夢の中で気になったモチーフについて考えたり、調べたりしてみるだけでも、日々の悩みに対するヒントが心に浮かんでくる場合もありますし、心理療法の中では「夢分析」という形で、セラピストと連想を語り合い、理解を深めます。
夢診断で、より自分を知る
専門家と夢分析をすると…
夢について話すことでさらなる連想が湧いてくる
夢の登場人物や物事に対する新たな理解が深まる
自分ではわからなかった夢の意味に気づく
夢からメッセージを受け取り、人生に活かすことができる
夢を見るのに特別な道具はいらないし、習得しなければならない技術もありません。
今すぐに始められるのが、夢のワークーーーユメシルームです。
カウンセラープロフィール
小木曽由佳 公認心理師/臨床心理士
京都大学大学院博士課程修了。博士(教育学)。
専門はユング心理学。精神科・心療内科、産業カウンセリング、大学の学生相談室等で臨床活動を行う。夢分析や表現療法のほか、マインドフルネスや心身相関をベースとした各種技法も学び、実践に取り入れている。著書に『ユングとジェイムズ-個と普遍をめぐる探求』(創元社、2014年)、共訳書に『死にゆく人と共にあること-マインドフルネスによる終末期ケア』(春秋社、2023年)、『ユングの神経症概念』(創元社、2021年)、『近代心理学の歴史』(創元社、2020年)ほか。